ヨーロッパとアメリカ

ワークショップの食事会にて、アメリカのテレビドラマの話になりました。そこにいたのはアメリカ育ちのハンガリー人、バークリーのスペイン人、オランダ人、ドイツ人、そした僕の五人だったのですが、みんなアメリカの"ER", "Desparate Housewives", "Sex and the City", "Friends", "Frasier" といったドラマをちゃんと見ていて、「私の彼はロスとレイチェルが別れるたびに必ず泣くのよ!」などといった話で大盛り上がり。日本の知識人の間ではヨーロッパ人がアメリカと距離を置いたもっとお上品な世界に生きているかのようなイメージがあるようですが、各国語のマーケットが小さい分、メディア的にはアメリカの強い影響の下でみんな暮らしているようです。実際、イタリアの地上波チャンネルを回せば、だいたいどこかでアメリカの番組の再放送を(イタリアではだいたい吹き替えですが)やっています。
非常に面白く感じたので、帰りの電車内でフランカ先生に「ヨーロッパ人はアメリカが嫌いなようにみえて、実はアメリカの影響が強いよね」と聞いてみたところ、「その通り」という回答が帰ってきました。オランダの左翼の間では「アメリカ=悪」という感じなので、どれだけ酷いかとフランカ先生がニューヨークに行ってみたら大好きになって帰ってきたとか。アメリカに対するアンビバレントな感情という点では、日本もヨーロッパも変わらないのかもしれません。