データ分析II

先生からお達しのあった論文を読んで授業に臨んだにもかかわらず、授業ではあまりそれについては触れられず。まあ、特に突っ込まれることもなく、無事に済んでよかったです。
それにしても、課題として読んだ論文があまりにひどかったのでここに晒しておきましょう。

  • Swank, Duane. 1996. "Culture, Institutions, and Economic Growth: Theory, Recent Evidence, and the Role of Communitarian Polities," American Journal of Political Science 40(3), pp. 660-679.

Inglehart, Granato, and Leblang (1996)自体が根拠薄なのに、社会コーポラティズム(オーストリアデンマークフィンランドノルウェイスウェーデン)と儒教国(日本、韓国、中国)という二つのダミーを作って彼らのモデルに投入し、それが1960-89の経済成長率に有意な正の係数を示しているからコミュニタリアン文化が経済成長に寄与したといわれても、経済成長率の高かったことを確認した後でコーポラティズム諸国と東アジア諸国でダミーを作ってるんだから当たり前の結果です。そもそも、文化がどうのこうの言ってるくせに、文化を測定していないし(地域ダミーを作っただけ)。