比較政治学セミナー

今日のお題はスコッチポールの States and Social Revolutions でした。時間がなかったうえ、もう一本50ページの論文も課されていたので、イントロと結論しか読んでいけませんでしたが(それでも5、60ページあり)、バリントン・ムーアよりもスキーマティックだったので理解しやすく、十分に議論に参加することができました。まぁ、先生がスコッチポールの全体のフレームや因果メカニズムに焦点を当てて、歴史のディテイルにはこだわらない人だったというのもありますが。そして、報告担当のクラスメイトが歴史叙述の部分も含めた17ページ(!)の要約を事前にメールで送ってくれたので、読まなくても大体は把握できていたということもあります。
しかし、事前に読んだ書評が「学者として名を挙げるような本は、どれだけ読んでいないのに論争に参加する読者(学者)を獲得できるかにある。スコッチポールの本は、その歴史叙述の豊かさにもかかわらず、ドグマティックに理解することが可能だという点が彼女を有数の社会学者にしたのだ」と皮肉っていましたが、身に覚えのある話です。
それにしても、今学期はムーア、スコッチポール、ダウニング、と革命の話が多いな。

States and Social Revolutions: A Comparative Analysis of France, Russia and China

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Social Origins of Dictatorship and Democracy: Lord and Peasant in the Making of the Modern World

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The Military Revolution and Political Change: Origins of Democracy and Autocracy in Early Modern Europe

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