思わず日本語

thieda2008-03-01

先日、研究室で文献を読んでいたら、研究室が同じのフランカに突然「タケーシ?」と呼びかけられ、思わず「はい?(=彼女には"Hi?"と聞こえたはず)」と答えてしまいました。用件はというと、僕が彼女が研究用に借りて返したばかりの資料を読んでいたので、自分がどんな研究をしているのか教えて欲しいということでした。「バールでコーヒーでもどう?」といわれ、「新手の逆ナンか?」(妄想)と思わないでもなく、ちょっとニヤついた昼下がり。

そんなこんなで、翌日にコーヒーを一緒に飲みましたが、カプチーノをおごってくれたのでビックリ。というのも、フランカはオランダ人で、ポーランド人の友人(♀)から「オランダ人の彼との初デートで、彼が自分のココア代だけを払って店を出てしまったのに衝撃を受けた」という話を聞かされていたからです。ちなみに、英語で「割り勘」のことを"Dutch system"と言います。そこでフランカに「ありがとう。でも、どうしてダッチシステムにしないの?(笑)」と聞いてみると、バーでは友達のビールを買ってあげるのが普通なのだそうです。人によるんでしょうね。

さて、コーヒーを挟みながら、お正月に書いた期末ペーパーをもとに自分の研究テーマなどを紹介したところ、オランダの経験などから鋭い批評を頂くことができました。先学期にヨーロッパ社会学の授業を一緒に履修していたので知っていましたが、彼女かなり賢いんです。また、彼女の現在の研究テーマや研究状況も聞くことができました。彼女は「ヨーロッパにおける移民ケアワーカー」という、ソーシャルケアの研究分野では今最も熱く斬新なテーマを研究しています。彼女の話から、未知の領域を開拓する面白さと、それと裏腹の関係にある実証の難しさなどを実感。彼女のテーマと比較すると自分の研究課題が幾分みすぼらしく見えてしまうわけですが、ここはやはり日本人らしく、今後とも独創性には欠けるものの緻密な研究を目指していきたいと思います。

最後にオランダ人に関するステレオタイプをもう一つ。「オランダ人は背が高い」というステレオタイプがありますが、フランカもご多分に漏れずビックリするぐらい背が高い。確実に180センチを越えています。そして、顔のパーツ(眼、鼻、口)も全てデカイ。顔を見上げながら彼女の隣を歩くと、「ガリバー旅行記」という感じになってしまいます。