ムーティが跳ぶ!
またまた、Teatro Comunaleにフィオレンティーナ響の「リッカルド・ムーティ、フィレンツェデビュー40周年記念コンサート」に行ってきました。ミラノ・スカラ座からかの有名なRiccardo Mutiがやって来るということで、前日からワクワク。結論から言うと、BSでウィーンフィル・ニューイヤーコンサートの指揮で見たとおりの、冴えた指揮っぷりでした。
ちなみに曲目はこちら。
ベートーヴェン
Die Weihe des Hauses
Ouverture op. 124
ケルビーニ
荘厳ミサホ長調
ベートーヴェンは、最初の入りが合わなかったりと序盤は破綻が多く「やはりフィオレンティーナ響でドイツ物は無理だって!」と思ったのですが、ムーティの懇切丁寧な指揮で後半は何とかまとめていました。しかし、友人曰く「あのベートーヴェンは"unacceptable"だ」だそうです。一方、ハイドンはこれまでの傾向からフィオレンティーナ響の苦手なパターンの曲のはずでしたが、かなり良かったです。お客さんも大満足で、インタミ前なのにカーテンコールを三回もさせていました。ケルビーニ『荘厳ミサ』は初めて聞く合唱曲でしたが、良いですね。それなりに派手で、しかも結構簡単そうです。大学合唱団のジョイントコンサートの合同ステージとかに向いてそう。フィオレンティーナ響の合唱団はオペラの合唱団だからか、前回のブルックナーのような小技の光る合唱曲は苦手のようですが、この曲のように音圧でビックリさせるというような曲は向いているようです。純粋に楽しめました。
それぞれの曲も面白かったのですが、しかし、今日一番印象に残ったのは何といってもムーティの指揮っぷり。常に背筋まっすぐで、入り・止め・強調がはっきりしていて、本当に歯切れが良いです。ハイドンでは、かのレナード・バーンスタインがマーラー交響曲八番『千人』で魅せたという、「指揮台の上でジャンプ」を見せてくれました。今日の演奏は録音が入っていたので、ラジオ放送ではところどころ「ドン!」という音が入っていることでしょう。
- アーティスト: Barbara Müller,Luigi Cherubini,Riccardo Muti,Marianna Pizzolato,Bavarian Radio Symphony Orchestra,Harald Feller,Ruth Ziesak,Barbara Fleckenstein,Herbert Lippert,Bernhard Schneider,Bavarian Radio Chorus
- 出版社/メーカー: EMI Classics
- 発売日: 2007/06/26
- メディア: CD
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