アッシジ

フィレンツェから電車で二時間半ほどの距離にあるアッシジという街に行ってきました。ここはペルージャ近郊で、聖フランチェスコの町として知られています。実は前々から行きたいと思っていたところです。というのも、プーランクの男性合唱曲の傑作、「アッシジの聖フランチェスコによせる四つの小さな祈り」という名曲が大好きで、アッシジという名前を覚えていたからです(またマニアックな話でスイマセン)。行ってみた感想はというと、なんだろう、「京都の清水寺に行ってみた」という感じでしょうか。


アッシジは聖フランチェスコ派の総本山で、世界中から巡礼者・観光客が集まり、聖フランチェスコ聖堂へ向かう坂にお土産屋さんが並ぶ光景は清水寺っぽいのです。教会は12世紀に建立されたゴシック様式の建物で、なかはジョットやジョット派のパステル画で彩られています。面白いのが、上下二層構造の聖堂になっていて、両方とも天井が高く見えるのに、1階に大聖堂、二階にも大きな聖堂というつくりになっていました。総本山なので、一階の一部はミサ中でした。


その聖フランチェスコに誘われて名家の子女から尼僧になったキアラを祭るのが聖キアラ教会。ここのキアラのお墓にはキアラの生涯を描いた連作のパステルがの展示とその解説があり、世俗を捨てた娘を取り戻しに両親が来たところ、急にキアラの身体が重くなりまわりの者は動かせず、両親が諦めるに至ったという伝説が紹介されていました。こういう「奇跡」の話って、洋を東西を問わずありますね。

イタリアの都市のご他聞に漏れず、アッシジも城壁に守られた城塞都市です。やはり蛮族の侵攻を受けたらしいのですが、こんな丘の上の小都市を誰が欲したのでしょうか?


Poulenc: Sacred Choral Music

Poulenc: Sacred Choral Music