寝不足合戦

 文系大学教員が育児休業を取得すると、確かに学内行政や授業は免除となるわけですが、学会等の研究関連業務や原稿の締め切りからは解放されません。妻が休みとなる土日に研究室に籠って仕事を進めることになるわけですが、それではとても回りません。首が回らなくなってきたので、最近は朝五時に起きて、家族が活動を開始する8時ごろまでを自分の仕事時間と決め、書斎で仕事しています。
 ところが、ここ数日、仕事のために五時に起きると妻に息子の面倒を頼まれます。月齢五か月になった息子は、最近、朝3時〜5時に授乳のために一旦目が覚め、そこから一時間以上「ウーウー」と唸って寝てくれません。寝かしつけにつけに疲れ果てた妻がこれ幸いとばかりに活動を開始した僕に面倒を頼み、自分はその間に寝たいというわけです。
 こちらとしては、妻の睡眠時間を確保するために早起きしているわけではないので、授乳から寝かしつけのプロセスは妻にやってもらいたいわけです。ここに利益の相反がうまれます。
 今朝などは、息子の唸り声でとっくに目が覚めていたものの、規則正しく自分で決めた五時に寝床から這い出て仕事のお共のお茶をいれようとすると、妻に「もう少しで寝そうだから○○を寝かしつけて!」と頼まれました。こちらが、「寝そうなら、ちゃんと寝かしつけてくれよ!」というと、「ずっとやってたの。こっちは三時から起きてるんだから!」と寝不足自慢。それに対しては、「こっちだって四時から目を覚ましてるんだ!」という不毛な寝不足合戦へと突入しました。結局、僕が10分抱っこしたらコテッと寝てくれたので、僕は仕事に、妻は眠りへと向かうことになったのでした。
 子供を妻に押し付けて仕事をしたい僕と、子供を僕に押し付けて眠りたい妻との間では、ゼロサムゲームにしかならないので、解決は難しそうです。夜中に起こされて眠れなくても、子供と一緒に八時半まで寝てるんだから良いじゃないかというのがこちらの言い分なんですが・・・。