比較政治学セミナー

thieda2006-04-12

今日のお題はTarrow(1998)でした。社会運動論の名著らしいですし、欧米における近代の社会運動史と、社会運動理論がよく整理されていて勉強になるのですが、どうにも説明変数が多すぎてうまく理解できませんでした。どうやらアクターの合理性にもとづいた政治的機会構造論や、文化論的アプローチのフレイム論などを組み合わせているのですが、実際の歴史叙述のなかでアドホックに用いられていて、因果的議論が複雑になっているからです。授業中に先生が「この本に基づいて、どういう因果ダイアグラムが描けるか?」という問いを出したのですが、先生を含めみんなで黒板に「あーでもない、こーでもない」と線を引っ張ったものの、スッキリとはいきませんでした。この本は社会運動論の世界ではどういう評価なのでしょうか?

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