比較政治学会

thieda2007-06-25

6月23日〜24日に同志社大学で行われた日本比較政治学会第十回研究大会に参加してきました。昨年は社会政策学会に、比較政治学会にと、学会では自分の報告があって緊張していましたが、今回は報告もなく気楽なものです。一応、ネクタイを締めて行ったものの、思い返せば別にジーパンとスニーカーでも良かったかなという気もしないではないです。
さて、学会ではコーポラティズムの自由企画と、社会政策・教育政策の自由論題、執政府に関する共通論題、そしてゼミの先輩方が報告者で参加していた少子化の分科会に参加しました。自由論題では報告者が全員院生ということもあり、討論のS川先生が「論文の書き方がなっていない!」お怒りになられ、一緒に聞いていた比較政治学会デビューのK村さんが「比較政治学会って恐ろしいところですね」と震え上がっていました(誇張)。やっぱり、S川先生の仰るとおり理論的・実践的 relevancy を説得的に論じないと意義が分からないし、そもそも従属変数をきちんと明確にしない研究はノートにはなっても論文にはならないですよね。自戒しなければ・・・。
二日目に参加した「少子化の比較政治学」分科会はなかなか興味深いものでした。少子化に対して各国は対策を打とうとするわけですが、必ずしも合計特殊出生率の絶対的水準に自動的に対応して政策が打たれるわけではないという点や、「少子化」というものが「問題」として捉えられるときのフレーミングのあり方が政策に影響するという議論も社会学的制度論的で興味深いです。Rosenbluthの編著本も出たようですし、少子化そのものやそれを巡る社会政策を対象とした比較政治学・比較政治経済学的研究は今後要注目です。

The Political Economy of Japan's Low Fertility

The Political Economy of Japan's Low Fertility