福祉国家ワーキンググループ

今日は幹事をやっている福祉国家ワーキンググループの今期初ミーティングでした。報告はミネソタ大学政治学助教授で、今年のマックスウェーバーフェローとしてEUIに滞在しているジェーン・ギングリッチ助教授の"Invisible Hand or Helping Hand: Markets in British Public Services"というものでした。これは彼女の博士論文の調査をもとにした報告で、英国での公共サービスの「市場化」がいかにセクターごとに異なった帰結をもたらし、それは何によって生じたのかを明らかにしたものです*1。結論は、公共政策のそれまでのあり方と党派的イデオロギーの相互作用がセクターごとの違いをもたらしたということでした。

先日の指導教授主催のディナーパーティで初めて会いましたが、小さな男の子のお母さんで、ミネソタ大学の教授の旦那さんと一緒にフィレンツェに来ているようです。家庭を持ち、子育てをし、博士論文を書き上げてテニュアトラックで奮闘するというのは凄いですよね。パワフルだなー。

*1:彼女の博士論文自体はスウェーデン、オランダ、英国の三カ国の研究。