スウェーデン放送合唱団

thieda2009-04-02

一月にストックホルムに訪れたときは丁度フィレンツェ(!)に演奏旅行に行っていた関係で聴けなかったスウェーデン放送合唱団の演奏会に行ってきました。この合唱団は世界的にも有名なので、ヨーロッパに来たからには一度聴いてみたかったのです。「いつが演奏会かな?」と久々に検索をかけたら丁度今日・明日が演奏会ということでグッドタイミング。今回の演奏はストックホルムサックス四重奏団との共演ということで、最初の数曲を合唱団が、次に二、三曲をサックスが、そして最後に委嘱の新曲らしいサックスと合唱のためのミサ系の曲を演奏していました。ちなみに、演目はこちら↓。

Morley: April is in my mistress face
Tormis: Raua Needmine / Järnets förbannelse
Britten: Concord
Nelson: Full throttle
Toch: Geographical Fugue
Bräuninger: 13 Very short movies 4 saxophones 0 electronics
Melin: Källarbacksvariationer
Kõrvits: Hymner från den västra kusten/Hümnid Läänerannikult

合唱の単独演奏ではお得意と見える現代系の曲を演奏していましたが、やはり上手。ピッチが完璧で、しかも粒がそろっているのか、各パートの声が常に一本にそろって聞こえてきて、合唱のお手本と言った感じでした。オペラ向けのフィレンツェ歌劇場付合唱団の声が面になってこちらに向かってくるとすると、スウェーデン放送合唱団は声が細い糸のように紡ぎだされる感じです。分かるかな?
スウェーデン語のパンフレットを「解読」した限りでは、今月末からイタリアの巨匠、クラウディオ・アバドモーツァルト『レクイエム』で演奏旅行に出かけるそうです。

さて、客層はというとお年寄りが圧倒的。開演前にロビーでうろうろしていたら、若者が数えるほどしかおらず、しかもアジア人ということで完全に浮いていました。ただ、舞台裏手二階の安い席には高校生ぐらいの集団が座っており、子供+高齢者で終了という感じでした。この「高齢者層」というのは、日本でいう「クラシック客層の高齢化」という次元の話ではなく、かなりの割合で杖をついていたり、車椅子に乗っていたりと、ちょっとビックリ。スウェーデンではかなりの高年齢層でも出歩くということでしょうか。