イタリア旅行一日目

thieda2009-07-17

ボルダー時代の友人がフィレンツェを訪ねてくれたので、「フィレンツェヴェニス−ローマ五日間の旅」に行ってきました。初日はフィレンツェ。早起きしてサン・ロレンツォ教会に付属する「メディチ家礼拝堂」へ。ここはメディチ家代々を祀るところで、ミケランジェロ彫刻の墓石などが見所です。しかし、ここに至って気づいたのが、度入りのサングラスをかけていたため、普通のメガネを家に忘れてきたこと。豪勢な「君主の礼拝堂」とか、サングラスを取るとよく見えないし、サングラスをかけると暗くて分からない・・・。この日は一日中そんなジレンマに悩まされたのでした。
さて、次に予約を入れていたアカデミア美術館の入場時間までかなりあったので、旧政庁舎である「ヴェッキオ宮」へ。壁一面にフィレンツェの近郊都市征服戦争を描いた「500人広間」はやはり圧巻でした。ここからウフィッツイ美術館のちょっと裏に入ったケバブ屋でケバブロールを買い、それを片手にアカデミア美術館に戻ることに。
とにかく観光シーズンなのでどこも人、人、人。ダビデ像のあるアカデミア美術館など、となりの音楽学校の前まで行列ができています。全てに並んでいると時間が足りなくなるので、事前に予約料を払って入館予約をしておいたのですが、予約専用の入り口にも行列が。後ろに並んだオクラホマから来たおばさんたちと「予約者に並ばせるって、予約の意味ないわよねー」などと文句を行っているうちに、なんとか入場。欧州大学院大学の学生は特別扱いでフィレンツェ国立美術館などは入場無料にしてくれるので、滞在許可証と学生証を見せたら無料チケットを友人の分までくれました。それを持って五メートル先の入り口に行くと、ちけっともぎりのおばさんに「なんであんた達は無料なんだ?」と問い詰めらました。「いや、僕は欧州大学院大学の学生で・・・」というと、「あんたが無料なのは分かった。じゃあ、この人は何故?」とさらに問い詰められ、「いや、チケット販売の人がこのチケットをくれたから」というと、チケット売り場に連れて行かれ、もぎりのおばさんとチケット販売のお姉さんがなにか言い争いを始めました。結局、無料チケットは一人分しかくれず、一枚は買わされて入場。フィレンツェの美術館・博物館の警備員や係員は基本的にやる気なしなので、入り口でこれだけきちんとチェックする人には初めて会いました。
そんな一悶着はさておき、アカデミア美術館の目玉は何といってもミケランジェロ作のダビデ像なので、美術館自体は小さくこじんまりとしたものです。そして、自分を含め、入館者はダビデ像以外覚えていないでしょう。確かに、ダビデ像それ自体は大きく、見事で、インパクトのある傑作でした。しかし、このために何時間も並ぶかなーというと少々疑問。何故かこの「デービッド」像、アメリカ人にやたらと人気があります。なんでだろう?
アカデミア美術館の後は、こちらも事前に予約しておいたウフィッツイ美術館へ。こちらのほうも予約窓口で学生証を見せると無料券を二枚くれました。「いや、こちらはEUIの学生じゃないんですけど・・・」といっても、窓口のお姉さんは「いいから行って」という感じ。そして、美術館の入り口でチケットを見せても何のチェックもなくスルー。いやー、イタリアは相変わらず人によってルールの執行状況が違うなーという思いを新たにしました。
ウフィッツイでは、「何かこの絵暗いな。」と思ったらサングラスをかけていたり、美術館でグラサンは変なので外すと良く見えなかったりと難儀しましたが、リッピやボッティチェッリの見事な絵画を堪能。その後、ウフィッツイ美術館を二時間ほどで後にし、アルノ川対岸の美味しいジェラート屋でヴェッキオ橋を眺めながらジェラートを食し、しばし休憩。梨と檸檬の二種類を食べたのですが、とにかく旨い!二年間のフィレンツェ生活のうちジェラートを食べる機会はそれほどないのですけど、安くて美味しいお店は数軒見つけることができました。

この日は暑く、フィレンツェの街を歩き回って疲れ切ってしまったので、本当はもう少し見て廻って美味しいトラットリアに連れて行く予定だったのを予定変更し、五時台でも開いていたお気に入りのアイリッシュバーでビールを一杯、その後アペルティーヴォのあるイタリアンバーで軽い夕食を取って家に帰ったのでした。