イタリア旅行三日目


この日はヴェネツィア本島を離れて周辺の島巡りをすることに決めていたので、ヴァポレットを乗り換えて一路、ブラーノ島へ。一番後ろの外の座席を確保できたので風を受けながら気持ち良く遊覧船気分で島に到着。ここはフランカ先生に「ブラーノだか、ムラーノだか、似た名前の島があるんだけど、どっちかの島が本当に可愛いの」と勧められた島です。実際、小さな島内の家々がカラフルに彩られていて、それがまたヴェネツィアの青空の下、よく映えていて、本当に可愛い島でした。ただ、特にこれといったものはないので、30分で観光終了みたいな。



ブラーノ島から船を乗り換え、ヴェネツィア発祥の地らしいトルチェッロ島へ。ここも何にもない、人もあまり住んでいない島なのですが、千数百年前に建立された教会が残っています。豪華な教会もいいですけど、こういう簡素な教会のドゥオモにグレゴリオ聖歌のCDが響くというのも良いですね。

トルチェッロ島からブラーノ島に戻り、そこからムラーノ島へ。ここはガラス工芸が有名で、ガラス工場とガラスのお土産屋が並ぶのですが、確かにつまらないかも。ちょっと脇に入ったフードコートのピザ屋でサラミピザを注文し、昼食休憩。イタリア語でピザを注文したら、ここの南米系移民の店員に「イタリア語上手だね」と褒められちょっと気分を良くしました。「中国人か?」と聞くので、"Sono giapponese"と返すと、「ビジネスマンか?」とさらに質問責め。暇だったのでしょう。ようやくジャパニーズ・ビジネスマンも間違えられる年齢になりました。

ヴェネツィア本島に戻った後、前日に行けなかったサン・マルコ寺院の内部を見学しました。ヴェネツィアアドリア海の貿易の要衝だったので、キリスト教の寺院も異国情緒にあふれています。教会を飾るモザイク画にターバンを巻いた人やラクダが出てくるみたいな。中央祭壇の裏には宝石類でちりばめられたパラ・ドーロを見ることができます。

その後、あまりヴェネツィアの町の中を歩いていないことに気づいたので、サン・マルコ広場から駅へのんびりと歩くことに。途中で小さなジェラッテリアに寄ってジェラートを買ったのですけど、二人で顔を見合わせ「あまり美味しくない・・・」。ジェラートはやはり店によって味が違うし、どこでも少し観光地から離れた地元の人も行くようなお店で買うのが良いようです。

駅についても、予約したユーロスターまでかなり時間があったので、面倒くさくなり、ヴァポレットにのってリド島往復で時間をつぶしました。外の席で、ずっと腕を船の外に出していたらエライ日焼けをしてしまいました。普段が陽に当たらない「うらなりのきゅうり」みたいなものなんでねー・・・。

ヴェネツィア全体の感想:フィレンツェも相当に浮世離れしていますが(ルネッサンスから進歩がない!)、ヴェネツィアはそれを相当に越していて、おとぎ話の国のような感じです。何か美術館が凄いとかではなく、周辺の島を含め街並みを楽しむような場所なので、一泊二日で十分に楽しめました。時間のある方はリド島のビーチでゆったり過ごすことをお勧めします。