ドン・キホーテ

フィレンツェでの残りの時間を最大限楽しんでおこうと、テアトロ・コミュナーレに『ドン・キホーテ』を観にいってきました。前週にチケットオフィスに立ち寄り、丁度時間のある日の演目ということで、指揮者も作曲者も知らずにチケットを買ったのですが、ワクワクしながら劇場へ。幕が上がり合唱団が出てきたなと思ったら、大量の踊り子たちが登場。ん!?オペラじゃない??思わず一緒に行った友人と顔を見合わせてしまいました。そうなんです、オペラだと思って買ったチケットはバレーのチケットだったのです。

生まれて初めてバレーを観たと思うのですが、意外に面白い!言葉なしで物語を伝えようとするので、イタリア語字幕のオペラよりも分かりが良いかもしれません。それに、プリマドンナや相手役の男性の踊りの美しいこと。まるで重力が常人の十分の一の世界を生きているかのように軽々と踊るわけですが、如何に楽にやっているように魅せるかに力が入るのでしょう。ただ、バレーって難しいなと思うのは、全くの素人でも「軸がずれた」だとか「ふらついた」といったミスがすぐに分かってしまうところ。本当に完璧でないと美しく見えないんですよね。
そんなわけで、最後に極限の肉体美を堪能してきたのでした。