健康状態認識

thieda2008-03-21

今日は指導教授とのミーティングがあったので、街に出てコンサートのチケットを買った後、研究所に赴いたのですが、研究所は閉鎖されていました。今日からイースター休みだったのですね、知らなかった。。。とはいえ、鍵で勝手口から入れたうえ研究室はいつもどおりだったので*1特に問題は無かったものの、食堂とバールが閉まっているが痛い。サンドメニコのバールまで歩いていって、たいして美味しくないピザ一枚を昼食に買って食べなければならなかったのでした。
さて、教授とのミーティングでは、教授のプロジェクト用にいろいろな図表を作成しているのですが、今日レビューしたなかに「医療政策パフォーマンス指標」というのがありました。

健康状態自己認識("Very good" and "Good") 70歳未満潜在損失年数(年/10万人) 平均寿命
ドイツ 72.6% 3360年 78.6歳
日本 38.7% 2757年 82.1歳
スウェーデン 72.4% 2825年 80.6歳
アメリ 88.6% 4934年 77.8歳

出典:OECD. (2007). Health Data.
ちなみに、「70歳未満潜在損失年数(年/10万人)」とは、病気や事故など何らかの理由で70歳未満で亡くなった人はそれらの事由がなければ本来は70歳まで生きられたと仮定し、その「生きられたはず」の年数を10万人分足し合わせた年数です。これが大きいほど、病気や事故などによる欠損が多いということになります。この数字を見ても、平均寿命を見ても、日本人はアメリカ人よりも健康状態が良いように見えるわけですが、WHOが行ったアンケート調査で健康状態を五段階評価(Very good、Good、Fair、Bad、Very bad)で尋ねたところ、日本人は圧倒的に健康に自信がない。教授に「何でだ?」と聞かれましたが、言語のニュアンスの違いと文化的差異でしょうねと答えておきました。そして、アメリカ人が自分の健康状態を「良いor非常に良い」と答えるというのも、何となくよく分かります。"How are you?"と尋ねると、実は具合が非常に悪くても"I'm fine!"と答える人たちなので。教授によると、"I feel bad."と答えるとアメリカ人は気分を害するのだそうです。"How are you?"と自ら尋ねておいて本当の具合は聞きたくないというパラドクス。こういう違いがあるから世論調査の国際比較は難しいわけです。

*1:ただし、暖房なし。そういうときに限って、ポカポカ陽気が一転して冷え込むという罠。