研究会

thieda2008-05-06

博論四分の一提出後、しばらくボケーっとしていましたが、今日は福祉国家研究会ということでようやく始動開始。読んだのは次の論文と、一人のメンバーの雑誌投稿用の論文でした。
Rueda, D. (2005). Insider-Outsider Politics in Industrialized Democracies: The Challenge to Social Democratic Parties. American Political Science Review, 99(01), 61-74.

Rueda (2005)は「インサイダー−アウトサイダー格差」という重要な問題を扱っていて、しかも関連する研究でかなり言及されるらしいのですが、今日の参加者の間では「これでAPSRに載るの?」という評価で一致しました。ちょっと、実証部分が苦しいような。「政府の党派性と積極的・消極的労働市場政策の間には関係がない」という仮説を立証するのに、計量分析で帰無仮説の棄却がかなり難しいようにモデルの特定をするのは*1マズイでしょう。二変数の相関分析でも有意な相関がないというのなら信じるけども。

研究会後はメンバーとお茶をして、家に帰ったのでした。しかし、他に何をしているというわけでもないのに、締め切り後、生産性が落ちましたねー。早くリズムを取り戻さねば。

*1:例えば、一年ラグの従属変数をいれ、党派性と密接に関連する組合組織率や賃金交渉集権度をモデルにいれるなど。