ESPAnetワークショップ@Vrij Univ.(アムステルダム珍道中二日目)

thieda2008-12-11

二日目は、本来の目的であるワークショップに参加するためアムステルダム自由大学に行ってきました。このワークショップはヨーロッパ社会学会とヨーロッパ社会政策研究ネットワーク共催の博士課程院生向けワークショップで、テーマは「高齢化社会福祉国家」。自分の研究テーマにぴったりというわけでEUIの同僚と一緒に申し込んだというわけです。しかし、参加している院生の研究水準に幅がありすぎ。特に「経験的な研究課題」と「政策課題」とを区別できていない報告が多い上、「リサーチデザイン」という言葉を知らないのではというような研究だらけで、ペーパーに書き込んだ質問メモのほとんどは「これは研究論文ではなくポリシーペーパーだ」というものばかり。ただ、ディスカッサントとして招いた研究者たちはなかなか優れていて、鋭い指摘を建設的な提案で包んでいて駆け出しの院生さんたちの研究を上手くサポートしていました。ただし、コメントを受けた院生がそれをちゃんと消化できたかどうかは不明ですが。
お昼をご一緒したフィンランドの Mikko Kautto氏がなかでも良いコメントを報告者に与えていました。社会的ケア関連の本の編者を務めていたのでてっきり女性だと勘違いしていたのですけど、フィンランド語はヨーロッパ言語のなかでも特に変わっているので名前からはジェンダーを判別できません。
さて、ワークショップ一日目終了後、市電を二本乗り継いで夕食会会場へ。ちょっとしたカジュアルなレストランだったんですけど、料理が出てくるのが遅いのなんのって。レストランに着いたのが19時ごろで、最初のスープが供されたのが20時過ぎ。その後、メインのお皿が出てきたのが21時過ぎごろ。何故か22時ごろに先にコーヒーがでてきて、半分ぐらいの人が帰ったあとにデザートがでてくる始末。レストランを一緒に出たイギリス人の社会学者と「人生で一番鈍い夕食だったよ!」と言いあって別れたのでした。
12月も中旬というのにアムステルダムは微妙に暖かく、レストランを出たときには土砂降りの雨。何とか市電の駅まで行き、ホテルに戻ったのでした。