福祉国家研究会

ヨーロッパ社会政策学会で会った友人がEUIに訪問研究生として滞在するということで、福祉国家研究会で彼女の博士論文の理論枠組みを発表してもらいました。

写真よりも実物のほうが可愛いかも。とにかく、チャーミングなドイツ人です。ドイツの大学の博士課程に居るのでドイツ語で博論を書いているのかと思いきや、英語で書くのだとか。「なんで?」とたずねると、ドイツ語では一センテンスを30語以下で書くと馬鹿だと思われるそうなのですが、そういう風に「知的」に書けないので英語で書くのだとか。でも、ちょっと英文は文法に難がありましたが・・・。
さて、研究のほうはというと、ドイツ、フランス、スウェーデン、オランダ四カ国の90年代以降の医療制度改革を説明するという意欲的なテーマです。しかし、理論枠組みでは政治制度、制度化された医療保険・供給体制といった要因を説明変数として焦点を当てつつ、説明対象は「社会保険料から租税へ」という共通のトレンドということで、どうも説明・被説明変数の連関がはっきりせず、変数定義もあいまいで、参加者からかなり突っ込まれていました。博論の全体像を考え直す非常に良い機会になったのではないでしょうか。